工業デザインの練習帳

1988年生まれの工業デザイナー秋山慶太のブログです。

ムーミン谷の冬

数少ない、何度も読み返してしまう本に「ムーミン谷の冬」がある。 新装版 ムーミン谷の冬 (講談社文庫) 作者: トーベ・ヤンソン,山室静 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2011/06/15 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 4回 この商品を含むブログ (5件) を…

もののけはどんな姿をしているか(もののけデザイン3)

「もののけ」をデザインするにあたって、前々回では「もののけとは何か?」ということ、前回では「もののけとプロダクトの共通点」について触れた。 keitaakiyama.hatenablog.jp そこで、今回はこれまでの展開を踏まえて、「もののけプロダクト」はどのよう…

"Fabのそれから"トークショー再録

以前の記事にひきつづき、個展「想像力の部屋」トークショーを再録してみます。 今回は、ものづくり集団「電化美術」のリーダー中田さんと、Fablab北加賀屋の共同設立者の津田和俊さんをゲストに迎えた、「Fabのそれから」というタイトルのトークです。 この…

豊島美術館に行ってどえらい感動した話

連休の前の平日に休みが取れたので、一泊で瀬戸内海の豊島に行ってきた。 長いこと行けずにいた豊島美術館を訪れるためだ。 豊島はアートの島として有名な直島のすぐそばにある。僕は大阪から鈍行列車で宇野まで行き、そこからフェリーで島に向かった。 瀬戸…

"インターネットは最高"トークショー再録

2年前のちょうど今ごろ、初めての個展「想像力の部屋」を、大阪茨木のグランファブリックさんで開催した。会期は3週間で、週末ごとにゲストをお呼びしてトークショーをやってみた。全三回で、けっこう好評だったんです。 「インターネットと創作」「インハウ…

八百万の神さまとデザインされたプロダクト(もののけデザイン2)

前回書いた記事を元に、「もののけ」のデザインについてさらに考えていこうと思う。今回は、「神さま」と「人と共生するプロダクト」の共通点をいろんな面から見てみることにしよう。まずは和歌山は高野山の話から。 ---------- 高野山のコダマたち 昨年の11…

たいしたことないものを人に見せること

(自戒を込めて書きます) 自分で作ったもの、あるいは描いた絵、作った音楽、文章でも、なんでも良いんだけど、なにか作ったものを誰かに見てもらうことって結構ハードルが高い。 芸事を行う人ならわかると思うけれど、\これを作りました/ と発表することで…

文学のなかのもの

先週末、大学のころの友人と話していた時に、小説、特に戦前の文章の「ものを描写するテクニック」ってすごいよねという話題になった。夏目漱石が羊羹のことを書いた文章とかすごいよという話。あまり思い出せなくてもどかしい思いをしたので、家に帰ってか…

Oracleスピーカーのメイキング

ひょんなことから手に入ったかなりレトロな露出計(https://t.co/FeYTNYupwk)の筐体をリメイクしてスピーカーにしています。スピーカーとアンプはキットで、グラフィックと前面パネルはオリジナルです pic.twitter.com/mF5HTJo5SK— 秋山慶太 (@keita_ak) 20…

「新版 論文の教室」はめっちゃ役に立つ本

戸田山和久「新版 論文の教室―レポートから卒論まで」を読み終えた。 昨年深圳でお会いした松田さんがTwitterでおすすめしており、面白そうだなと思って買ってみたのだけれど、これはものすごく役に立つ良い本だった。 新版 論文の教室―レポートから卒論まで…

人ではない、人とコミュニケーションできるモノ(もののけデザイン1)

「人ではない、人とコミュニケーションできるモノ」がマイブームだ。とても面白いし、自分ができるかどうかはさておき、デザインしがいのあるテーマだと思う。 人ならざるモノ 例えばそれはドラえもん、ポケモン、初音ミクのようなキャラクターであったり、s…

「欲しいもの」を教えて

最近、欲しいものってある? 僕は今使っているものより造形体積の大きい3Dプリンタと三次元加工ができるCNC切削機(できればローランドのやつ)、それからいい包丁が欲しい。 でも、これらはちょっと一般的な需要とは言えないかもしれない。それに、工業製品…

シロメグリフを立体にしてみる

イラストレーターあけたらしろめにより無償配布されているフォント「シロメグリフ」が可愛いと評判なので、立体化してモビールにしてみた。 これは売れそう #シロメグリフ pic.twitter.com/LEUNuiYZQd— 秋山慶太 (@keita_ak) 2017年1月8日 以下メイキングを…

年末年始の読書週間

年末と年始にまとまった休みがとれたので、まとめて何冊か読書をした。 お金の扱い方が苦手なので、その分野の本を中心に選んで、自分にしては結構なハイペースで読んだ。こんな時でないと「読むぞ!」という気にならないものだし。 人工知能と経済の未来 20…

第5回 ニコ技術深セン観察会に参加して感じたこと

2016年の8月15-16日、お盆休みを利用して、チームラボの高須さんが主催する「ニコ技深圳観察会」に参加してきました。 このイベントは、製造業の世界的中心地であり、ハードウェアスタートアップが集う街でもある深圳の様々な現場をめぐり、刻々と変化するも…

saido design projectの楽しみかた

明日・明後日の土日は、今週頭から始まっている関西出身の若手デザイナーによるグループ展「saido design project vl.2 『寿』」京都展の本番期間です。メンバーほぼ全員が在廊するし、土曜日にはレセプションもある。手前味噌ながらなかなか面白い、間口の…

2015年は

あけまして、おめでとうございます!2015年は両方やる年にします。たくさんの人に向けた会社の仕事と、限りなく個人的なプライベートワーク。現在の自分のためにきちんと生活することと、未来の自分のために手を動かすこと。得意なことを伸ばすことと、自分…

展示「青春のエピソード」について

展示「青春のエピソード」について8月30日から、東京三ノ輪にあるスペース「undō」で、あけたらしろめとの二人展を行います。二人展といっても完全に二人で作業するわけじゃなく、オープンリールアンサンブルの佐藤公俊(きみちゃん)と電化美術の青野信仁(…

あけたらしろめへの手紙#1

しろめくん素敵なまんがをありがとう。僕もちょこちょこシロとメロの世界を想像してポンチ絵を描いています。以前ちょっと聞いた話だったり、ブログに載っているストーリーから、二人の住む場所はどんなだろうと考えている。・シロが壊れた機械をつなぎ合わ…

星のラジオについて 遠い会話

星のラジオというものを作ろうと考えている。海を超えて電波をキャッチする短波ラジオよりももっともっと遠く、他の星の放送を受信できるラジオ。実際に宇宙の電波をキャッチするのはNASAとかに任せて、あくまでファンタジーを体験するための装置として、日…

歌う理由 あけたらしろめと秋山慶太のキャラクター展を終えて

展示について、なにか書かなくちゃなと思いながらずっと文章が書けないでいました。 展示を通して出会ったひとがめちゃめちゃ多かったし、自分のものづくりに対する考え方もかなり変わっちゃったので、簡単にはまとめられないなと思ってたんだけど、まとまら…

キャラ展ポスター等々

現在鋭意制作中の「あけたらしろめと秋山慶太のキャラクター展」いろいろプロモツールが出そろってきました!しろめポスター1秋山ポスター1しろめポスター2秋山ポスター2まずはポスター、秋山版2種、しろめ版2種の計4種類です。徐々にいろんなところに展開中…

かたちの肖像

秋にあけたらしろめこと草野くんと二人展をやることになった。まず始めに、面白い展示になると思うので、ぜひ来てほしいです。そこで展示する予定のドローイングと、最近考えている「形」のことについて書いてみようと思います。(長いです)-----------工業製…

切り紙

昨日は花と和紙を買ってきて、今日は一日中紙を切っていた。アトリエで一人だと、音楽を大きい音でかけながら作業できるのがいい。そもそも休日はアトリエのあるビル自体に人がほぼいないし。今日みたいな雨が降ったりやんだりの日は音楽聴く日和だと思う。P…

作図

共同アトリエ miimi design studioのこと

昨日今日はDIYでフローリングを作ったりしていた。何かというと、共同アトリエのmiimi design studioの改装をしてたのだ。デザインスタジオなんていう名前だけど仕事をしているわけではなく、週末のプライベートワークの作業場兼たまり場のようなものとして…

ツイートで振り返る第三回 電化美術

— Keita Akiyamaさん (@keita_ak) 2013年6月7日 ハッカソンの成果。今日、明日の電化美術で展示中です。denbi.org instagram.com/p/aR-ovVkCkL/— Yuji Nakadaさん (@hikaeme) 2013年6月8日 メーカーでデザインやってる人たち、電化美術っていうモノづくり集…

とりあえず完成

昨日、パーツの組み立てと動作確認をして、とりあえず作品が完成した。長かった・・・でも前作のSound Floraよりは大分短時間で完成したと思う。だが、ぶっちゃけまだ満足していないので、電化美術が終わったらリファインが必要だ。今回の制作上のテーマは、…

Making Thingsな土日

この週末は土日とも外形加工に捧げてしまった。元々は外注する予定のパーツもあったのだが、都合によりオール手作りで挑むことに。久しぶりにガチの造形をする。ケミカルウッドをバンドソーとやすりを使って成形していく。今回はRをきちんと出すためにゲージ…

設計→デザイン→制作

今回の作品では、手作りのものとしては初めて、CADで設計→二次元図面に書き出して指示図を作成→実際の加工 というステップを踏んでみている。要するに仕事でやってるプロセスのまねごとをしてみたんだけど、図面があると加工のときに迷いがなくていい。実際…

Pecha Kucha @Heineken Star Lounge

今週水曜、神宮前のイベントスペースで自作品についてのプレゼンテーションをした。なんでそんなすごいことになったかというと、プレゼンイベントPecha Kucha Nightに招待して頂いたからだ。Photo: Klein Dytham Architectureこのスペース「Heineken Star Lo…

大きな木

4月〜5月に撮った写真を現像してみたら、大きい木の写真がたくさん出てきた。木はかっこいい。何も考えずにただ生長していくところがいい。木以外のもので、こんなに大きいのに自然に受け入れられるものを知らない。木はずっと黙っているから、人間はついな…

親機と子機

引き続き電気で動くからくり楽器の制作中。前回の投稿ではソレノイド(電磁石)を動かすサンプルを紹介した。そのときはソレノイドの数は二つだったけど、最終的には8つになる予定。作品は電磁石を含む、動いて音を出す部分(子機)と、それらに指示をする部…

動くやつ作ってる

前回のポストの通り、今度の作品は電気で動く楽器です。似たものを一回作ったことがあるとはいえ、きちんと完成させるには計画が必要。作品には大きく分けて、①電気回路・プログラム ②機構(動く部分)の設計 ③外形のデザイン という3つのパーツがあって、こ…

演奏/再生

学生の頃、というか大学の卒業制作で電子楽器を作った。体感的な操作で演奏する、デジタルかつ原始的なフィーリングの楽器というコンセプトで、廃材やらベニヤやらを材料に沢山楽器を作ったのだった。とにかく毎日手を動かしてなんだかよくわからないものを…

ドローイングのタイトルについて/About name of Drawing

ちょっとしたご報告です。第二回電化美術、バイオメディアアート展で展示したドローイング作品の名前を変えることにしました。新しい名前は「Sound Flora」音の植物誌という意味です。もともとつけていた名前はデザイナーDavid Benqueさんによって使われてい…

春がやってきた

(写真は冬のときのものです)

バイオメディアアート展始まりました

先日のポストでもお知らせした通り、秋葉原のアキバタマビ21にて、「BIOART.JP―バイオメディア・アート展」が始まりました。昨日は展示初日&レセプションがあり、とても多くの方にお越し頂けました!友だちも沢山来てくれて、とても嬉しかったです。本当に…

BIOART.JPーバイオメディア・アート展 始まります

いよいよ今週末2/23から、秋葉原にあるギャラリー、アキバタマビ21で「BIOART.JP バイオメディアアート展」が始まります!上のイメージはフライヤーです。なんとキービジュアルのひとつとして取り上げて頂きました!---------- "生命を構成する細胞は、タン…

標本箱メイキング

1/19電化美術オフショット miimiにて

今週は風邪引いてたけど、やっとだいたい元気になりました。

標本箱の設計図

絵をおさめる額も自作します。標本箱のような、奥行きのある木の箱にするつもり。まずは設計図を描き寸法を決める。その後スチレンボードでモデルを作り、構造的に問題がなさそうなら材木を発注しよう。いつぞやのサンセイさんにお願いした方がハンズより安…

sketch1/11

今日は1がたくさん続く日だそうですよ。

秋〜冬の最近

Sound Flora2

新年一回目の更新です。今年はコツコツいろいろ作る、実力養成の年にしようと思います。変わらずよろしくお願いします!さて、2/23〜3/24日、3331 Arts Chiyoda内、アキバタマビで開催される「BIOART.JP ー バイオメディア・アート展」に音響植物画を出展し…

sketch12/31

ファンタジーの中の生物

先日の展示の会期中に、作品の参考になりそうだと二冊の本を紹介してもらった。別々の方からの紹介だったのだが、両方とも「空想上の生物」を緻密に描いた本だったという共通点がある。僕の作品がそういうものだったから当たり前といえばそうなのだが、自分…

The Poly

電化美術に出展したもうひとつの作品、The Polyの写真をきれいに撮り直した。会場は光が足りず記録写真的なクオリティしか出なかったので、明るいmiimiで腰を据えて撮ったら、だいぶよく見えるようになった。嬉しい。展示会場では、「ドット絵やローポリゴン…

第二回 電化美術展

第二回電化美術展、無事終了しました。いらしてくださった方ありがとうございます。今回もアットホームな雰囲気の中、なかなかの盛況でした!このブログでもたびたび取り上げてきたSound Floraと、ドット絵やローポリゴンを実体化したThe Polyという二つの作…

作品説明書いた

展示まであと少し。今日は会場で配る作品説明を書いた。昨日は板を大量に切ってもらう発注をした。図鑑のテキストも書かなきゃな。画像は三角シリーズのミドリバージョンです。(この写真だと色がちょっとおかしくなってる)これも展示が終わったらテーマ見…