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工業デザインの練習帳

1988年生まれの工業デザイナー秋山慶太のブログです。

日本のボタニカルアート

まだ写真が一般的でなかった時代のヨーロッパでは、図鑑などの図像は細密画が用いられていました。
目的は植物のかたちや色を正確に描写することでしたが、その性質上カラーで描かれることが多く、絵画としても強度のあるものが多く生まれました。
それらの図版は後年になってから芸術として再評価され、そこで「ボタニカルアート」という名前を与えられたようです。

日本では、こうしたものは存在しないものと思い込んでいましたが、京都で日本の植物図鑑の図版がバラ売りされているのを見つけ、思わず衝動買いしてしまいました。




これは日本で刷られたもののようですが、タッチは西洋風。1900年頃。いわゆるボタニカルアートってこんな感じです。









この3枚は「草花図譜」という植物図鑑の図版です。おそらく戦前のもので、(上の一枚もそうですが)木版で刷られています。

筆のタッチは明らかに日本のものですが、そこはかとなく西欧のボタニカルアートの影響もみられます。華やかな「日本画における植物像」とは違い、植物の特徴を伝えるための絵なのですが、色使いや間の取り方などに、日本独特の美意識、色気が見られます。