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工業デザインの練習帳

1988年生まれの工業デザイナー秋山慶太のブログです。

電気を使う工業製品は、だいたい「中身」と「ガワ」を持っています。
繊細な中身はガワによって外の環境から切り離され保護されているのですが、ものの機能を発揮するためには、
外と中がつながっていないといけない場合が多々あります。
なので、工業製品にはよく穴が空いています。(なんだこの文章)




Braunの巨匠、Dieter Ramsのデザインした携帯ラジオのスピーカのための穴。
内側から、1,6,12,20,24,32,36の穴が並んで、揃っているような、いないようなパターンを作り出しています。


 


Brionvegaのオーディオの穴。





誰かが持っていたラジオの穴。
穴は、機能を果たすだけでなく、製品の表情を作るグラフィカルな要素でもありますね。




レンズは完全に目。それに沿って地味に空いているマイクのための穴の処理もうまい!









遊び心と機能を兼ね備えた穴。幾何学的なパターンが心地よいです。Braunに比べて、より「自然に」見えるのはなぜでしょうか。
両方ともきれいだけど、あっちは人の手の跡を感じる。




木の椅子のほぞ穴。これは明らかにデザイナーの仕業!絶対ユーザーには見えない部分だけど、きっちり美しくしなきゃいやなんだ、というわがままさが伝わってくるかのようです。

外側と内側をつなぐ穴は、ある意味、工業製品の機能(内側)と形態(外側)が厳然と区別されている、ということの現れなのかも。穴のない機械、外側と内側が有機的につながっているようなものがあったら面白いなーと思います。