工業デザインの練習帳

1988年生まれの工業デザイナー秋山慶太のブログです。

「欲しいもの」を教えて

最近、欲しいものってある?

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僕は今使っているものより造形体積の大きい3Dプリンタと三次元加工ができるCNC切削機(できればローランドのやつ)、それからいい包丁が欲しい。

でも、これらはちょっと一般的な需要とは言えないかもしれない。それに、工業製品では欲しいものは少ないなあと思う。自分でプロダクトデザインをやっているのに、おかしな話だ。

 

ここのところずっと、「もの」にはまだ魅力があるのかどうか考えている。僕の親世代ではものすごく魅力があったらしい車、家電、オーディオみたいなプロダクトに、僕を含めた若い世代はあんまり魅力を感じていないみたいだ。

ひと昔前には、ものを買って使うことがとても良いこととされていて、みんながそれに従っていた。それが良いか悪いかは別にして、工業デザイナーはある意味花形で、ノリノリでいろんな製品をデザインしていた時代があった。そして、そこでつくられるものには一種神がかり的な魅力があったのだろう。

だけど、最近はまるで逆で、断捨離とかミニマルな生活ということばが流行し、もののない生活こそスマートで良いという論調が広がっている。確かに、最低限の家電と家具があって、ユニクロと無印で服を買って、あとはスマートフォンがあればそれでOKだと思う。僕がものづくりをする人間じゃなければそう思うだろう。でも作り手としてはちょっと寂しい。

 

いまの時代、「もの」は本当にもうコンテンツとしての魅力をもっていないのだろうか?トランペットが欲しくて欲しくてたまらない黒人の少年のように、ガラスケースの前に貼り付いて一日中見ているような、そんな魅力をもった存在はあるんだろうか?

そして、それが工業製品ではないとしたら、一体なんなのだろう?

 

もしあなたが何か強烈に欲しいものがあったら、ぜひ教えてください。

できたら、なぜそれが欲しいのかも。

 

(ハードディスクの肥やしになっていた文章を発掘したので、ちょっと手を加えて載せてみました)